誰の話に耳を傾けるのか?(3)

目次 

  1. 「誰」とは権力を持っている人 
  2. とにかく耳を傾けることが大事? 
  3. あなたの注意が奪われている 
  4. 本当に大事なものが見えなくなっている 
  5. 組織のゴール 
  6. 何があなたを縛るのか? 
  7. 現状の外にも道がある 

誰の話に耳を傾けるのか。 

誰の言うことに従うのかという意味だが、組織の中で働く時には誰しも多少は気にかけていることだろう。  

「誰」とは権力を持っている人 

通常、その「誰」と言うのは組織の中で権力を持っている人のことである。そして、その人の言うことを聞いておかないと普段の仕事に支障があるかもしれないと思うような人のことだ。 

とにかく耳を傾けることが大事? 

でも、権力を握っている人が言うことに従うとしても、彼らはいつも正しいことを言うとは限らない。それにいつもはっきり理解できることを言ってくれれば良いが、よく意味の分からない事を言うこともある。そんな時は間違っていてもそのまま従うべきなのか、本当は何を言おうとしていたのかなどと悩んだり確認したりするのに時間と労力を随分と使うことになる。 

このように色々と難点はあるのだが、それでも無意識に耳を傾けてしまう人は多い。権力には従うものという、小さい頃からの教育のせいであろうか? 

あなたの注意が奪われている 

もしあなたが、権力のある人の言うことはとりあえず聞いておくという態度が身に付いてしまっているなら、知っておいた方がよい事がある。 

それは、権力のある人から言われそうなことに無意識にずっと注意が向いてしまっているせいで、あなたの見えているもの、聞こえているもの、そして感じているものが、大きく影響を受けているということだ。 

本当に大事なものが見えなくなっている 

それはすなわち、あなたは自分にとって本当に大事なものを見もせず聞きもせず、権力のある人が見せたい聞かせたいものに四六時中注意を払っているということだ。もしそうなら、あなたは自分が見たくもない世界を見せられているのと同じである。 

組織のゴール 

でも、そもそも組織に所属して働く時に注意を払わなければならないのは、組織のゴールである。そして、組織が発展し継続的に社会に役に立つためには今どうすれば良いのかを考えて、それを実行に移すことの方がよほど重要であるはずだ。 

それなのに、組織の中で権力を持つ人に注意を向ける方が重要になってしまっては本末転倒である。 

何があなたを縛るのか? 

けれども、他に注意を向ける対象があると頭で理解できたとしても、権力を持つ人からの威圧や、組織に組み込まれた権力のピラミッド構造、ルールや習慣といった仕組みで、権力を持つ人に注意を向けざるを得ない環境に縛られているというのが実情だろう。 

さらに、将来自分が権力を握れば、逆に自分が組織の中で影響力を行使できると期待できるだから、それまでの間だけ我慢すればいいと思うこともできる。 

こんな風にあなたは完全に権力に取り込まれているのである。 

現状の外にも道がある 

そんな現状からは早く逃げ出した方が良いと思いつつ、すぐには離れることができないという人がほとんどだと思うが、まずは現状の外側にも生きる道があると知ることが大事だと思う。 

他にもきっと選択肢があるはずなのだ。