次世代リーダーになるための前提条件

目次 

  1. 次世代人材に必要な基本能力
  2. スコトマを外していく能力
  3. 常に現状の外側を目指していく
  4. 高いモチベーションとクリエイティビティでソリューションを生み出す
  5. 正しい「マインドの使い方」を知っている
  6. 次世代のリーダー候補である
  7. 次世代リーダーは正しい「マインドの使い方」の習得が必須

これまで10回にわたってお届けしてきた「次世代人材の育成」も最終回となります。

次世代人材に必要な基本能力

そこで全体をまとめるにあたり、一般的によく言われる「次世代人材」に求められる基本能力について、私が思いつくものをここで書き出してみたいと思います。

  • 課題を認識できる
  • 刻一刻と変化する状況に柔軟に対応できる
  • 抽象度の高い思考ができる
  • モチベーションを高く維持して取り組める
  • ソリューションを次々に生み出せる
  • チームに貢献する
  • 次世代のリーダー候補になる

もちろんこれ以外にも挙げられると思いますが、ここではこのリストに沿って、過去10回に述べてきた内容と照らし合わせてみましょう。

スコトマを外していく能力

「課題を認識」し、「刻一刻と変化する状況に柔軟に対応できる」ことはとても重要な能力です。次世代人材は適切にゴール設定出来ているので、意識的にスコトマを外していくことができます。だから、これまでのルールや習慣に縛られることなく、目の前にある課題をしっかり認識できるはずです。

また、次世代人材は一人ひとり見えている世界が違うことを理解しているので、チームの他のメンバーからの意見を尊重するでしょう。そうやって、目の前の状況について十分な情報を得ることができる次世代人材は、刻一刻と変化する状況に対して柔軟に対応することができます。

常に現状の外側を目指していく

次世代人材は「現状の外側のゴール」を追い続けます。現状の内側からは見えない現状の外側を見ようとすることは、抽象度高く思考することと同じです。企業活動において抽象度が高いとは、よりたくさんの人たちの利益を考えて活動するということです。現状の外側を追い求める次世代人材なら、きっとより多くの人を幸せにできるでしょう。

高いモチベーションとクリエイティビティでソリューションを生み出す

次世代人材は、常に今の自分とゴールを達成した世界の自己イメージに認知的不協和を感じ、そのギャップを埋めようと無意識に、あるいは意識的に活動します。その結果、高いモチベーションとクリエイティビティを発揮します。当然、目の前の課題に対して次々にソリューションを生み出していくでしょう。

正しい「マインドの使い方」を知っている

次世代人材は正しい「マインドの使い方」を知っています。だからチームの他のメンバーに対しても、コーチとしての役割を果たしながら、チーム全体が現状の外側のゴールを目指し、エフィカシーを高めていくのをサポートすることで「チームに貢献」します。

次世代のリーダー候補である

さらに次世代人材は未来のリーダーの有力な候補者です。正しい「マインドの使い方」を身につけた上に、このシリーズでは触れなかった次世代のリーダーシップについて学べば、きっと最高のチームを率いる次世代リーダーになるでしょう。

次世代リーダーは正しい「マインドの使い方」の習得が必須

最後に、ここまで次世代人材について書いてきましたが、本当は次世代リーダーの育成が裏テーマだったのです。でも、次世代リーダーはリーダーシップを発揮する前提として、まず正しい「マインドの使い方」を学んでいる必要があることから、このシリーズではまず「マインドの使い方」の部分を解き明かして来ました。次世代リーダーは、チームや組織の中ではコーチの役割を果たすことが前提であると言ってもいいと思います。

このシリーズでは取り上げなかった次世代リーダーシップについては、近い将来に何らかの形で共有できればと思っていますので、楽しみにしていてください。

(『次世代人材を育成する』11回シリーズ 完)