セルフトークとエフィカシー

普段からポジティブなセルフトークを自分に語りかける練習は、もう始めているだろうか?

まだと言う人には、ぜひ、やってみて欲しいのだが、最初は少し難しさを感じる人もいると思う。

まず日常的に声を出さずに何気なく呟いている、もしくは自分に語りかけているセルフトークに自覚的にならないといけない。

「あっ、今こんなことを呟いた。ネガティブなことを言ってしまったな。ポジティブに言い直さないと。さて、どう言い直せるかな?」

といま自分について語ったセルフトークについて、認識して、一瞬で言い直すことを考えてセルフトークし直すのだ。

セルフトークに対してセルフトークすることになる。

誰しも大きな失敗や挫折を味わった時に、長い間後悔して落ち込んで、ネガティブなセルフトークを延々と続けた経験があるだろう。

その時、ずっと落ち込んでいる自分にいい加減嫌気が差して来て、あまりにも同じことをぐるぐる繰り返してセルフトークするのにも飽きてきて、そのぐらいまでになると、割と自然にセルフトークに自覚的になる。

「また同じことを言っている。」

そして、そろそろその状況から抜け出さないといけないと思い始め、ふとつぶやきそうになるネガティブなセルフトークをポジティブな何かに変える努力をし始める。

これと同じことを普段からやってみるのだ。

落ち込んだ後に立ち直ろうとする時のような深刻さがないので、余計に無自覚にネガティブなセルフトークを続けている可能性が高い。だから、まず強く意識してセルフトークの内容を吟味してみる。

最初は一日中セルフトークを意識するのは難しいので、一日に何度か10分とか15分の時間を決めてセルフトークを吟味するのを習慣化してみよう。

そうやって、セルフトークのチェックが習慣になると、よりポジティブなセルフトークが増えてきて、その結果、自己イメージも上がってくるだろう。

習慣化するために1ヶ月間くらいはかなり意識的に取り組むのがいいと思う。

そして、セルフトークがよりよく管理できるようになると、その頃には自己イメージも少し良くなっているので、エフィカシーも上げやすい状態になる。

ここまで来ると、以前の自分だったらとても設定できなかったような、現状からはかなり遠く離れた「現状の外側のゴール」を設定する事に対する心理的ハードルが下がっている。

ゴール達成に対して疑心暗鬼になっている時に、「現状の外側のゴール」を設定するのは難しい。だから、ポジティブなセルフトークが増えてきて自己イメージを上げるという準備をするわけだ。

それでも最初に設定したゴールは、まだまだ自分を過小評価した結果のゴールでしかない可能性が大きいが、現状の外へ向かう第一歩としては意味のあるゴール設定だ。

ゴールは何度でも再設定できるのだから、まずは正しい一歩を踏み出すのが大事である。